銚子電鉄に行ってきました! 12月28日

2019年も押し詰まった12月28日(土)に中学生以上は青春18きっぷを使って、小学生はSuicaやPASMO利用で銚子電鉄への旅行会を行いました。

鉄道子ども会が出来て間もない10年近く前に、一度計画されたこの銚子電鉄の旅行会ですが、当時は参加者がゼロでやむなく中止となりました。今回はそのリベンジではありませんが、ジュニアチームの子ども、保護者も含めて40名を超える団体になりました。

旅行の流れ(赤が往路、青が帰路)

今回は横浜集合と東京集合に分かれて、途中の電車の中で落ち合うという計画に。年末なので電車が混むかと心配していたのですが、行きの下り総武快速はガラガラで助かりました。お天気も最高で、風もあまりなく絶好の行楽日和です。

総武快速線乗車中
総武快速線乗車中

鉄道子ども会では、遠足や旅行会の時、車内では原則座らないのですが、今回は着席可としました。

千葉でいよいよ銚子行の各駅停車に乗り継ぎます。この電車は209系という、以前は京浜東北線を走っていた通勤電車だったのですが、その後座席の更新やトイレの設置などの改造と編成の組み換えを行い、今では千葉県のローカル電車はほとんど209系という状況になっています。

209系(元京浜東北線)銚子駅で

この電車も空いていて、着席可としました。6両編成で前後の2両だけセミクロスシートです。成田方面は、成田空港へ行くときに使うので乗ったことのある人も多いと思いますが、佐倉から先銚子まではほとんどの人が初めて乗る区間ではないでしょうか。この区間は単線区間ですが、この単線も神奈川では相模線が有名なくらいで、あまり乗る機会はないかもしれません。

総武本線銚子行(209系、一部車両はクロスシートあり)

当然と言えばそうですが、列車本数も少ないためレールもロングレールはほぼなくなります。電車がレールとレールのつなぎ目(ジョイントと言います)を通過する時の音が、いい雰囲気を出しています。

窓際に小さなテーブルがあるのがお茶目

子ども達は外を見たり、友達とおしゃべりしたりと楽しんでいます。最近子ども達の間では、臨時列車とか甲種回送などちょっとマニアックな話題が流行っているようですし、音鉄(駅の出発案内音など)の子も多いようです。本格的なカメラを持っている子もいて、その子なりに自分の興味によって活動していることが分かります。

ある子が、友達の持っていたカメラに興味津々な様子。いろいろ性能だとか、なにが鉄道の写真を撮るときに大切かとか聞いています。最後に「次はこれを(親に)お願いしよう」と言っていたので、私はいろいろな面に興味を持っていく子どもの成長と、お願いされる親御さんの(金銭的な)苦労を思って涙するのでした。

あさひ駅も通ります

途中旭駅も通り、2時間ほど乗車して銚子駅に到着します。普段これだけ長時間普通列車に乗ることはないと思いますが、みんな楽しんだ様子。

銚子駅に着きました 後ろは醤油(しょうゆ)を仕込む大きな樽(たる)です

銚子駅のホームには、醤油醸造に使う大きな樽のモニュメントがあり、その樽をバックに記念撮影(お天気が良すぎで露出がうまく合っていませんが)。銚子は言わずと知れた「漁港」と「醤油」の街。醤油工場(大きいのはヒゲタとヤマサ)は見学可能で、本当に醤油を作っているところを見学させて頂け、さらにお土産のお醤油までもらえます。年末のお休みで今回は見学できずに残念でした。

銚子電鉄
銚子電鉄の銚子駅ホームはこんな感じ

銚子駅で一度トイレ休憩し、改めて入場します。銚子電鉄のホームはJR駅のホームの先端にあるため、JRの有人改札口を「銚子電鉄に乗ります~」と言って通っていくのはちょっと面白いですね。

乗車しましょう!

ホームに着くと、ちょうど折り返しの電車が到着したところでした。ラッキーなことに、2018年6月から運行を開始した2000系の「超レトロ電車 金太郎ホーム号」が来ていました。大正ロマンをモチーフに改造した電車で、なかなか見どころがあります。

超レトロ化改造の金太郎ホーム号です!ラッキー

銚子電鉄は大正時代の1922年10月に銚子鉄道として開業しており、仲ノ町駅や外川駅は当時の駅舎のままなので、大正ロマンを題材にしたのだとか。つり革や窓の装飾、車内のポスターなどなかなか良い嗜好です。

つり革が木製に
窓にもこんな装飾が!

そんなこともあって&さすがの長旅もあってか、車内で和むメンバーが多数。中には「今日一番の見せ場で寝なくてもいじゃないか!」という子も複数。

和んでます
和んでます2
前面展望かぶりつきの図

またこの電車は前が見やすい構造で、前面にかぶりつく面々も。この電車はワンマンなので、運転手さんが運賃収受もするので、邪魔にならないよう配慮しています。

和んでます3

銚子電鉄は路線も6.4キロとそう長いわけではありませんが、起伏に富んでいて乗っていても飽きません。この線は単線で通票閉塞を行っているので、途中の笠上黒生駅ではタブレットの交換が見られます。また駅名に副駅名が付いている駅が多いのも特徴です。20分弱で終点の外川に到着します。

外川駅での記念撮影
古参の電車も保存されています

外川は昔からの漁師町で、観光地としても見どころがいっぱいなのだそうですが、私たちは記念切符などを買って、そのまま戻りの電車に乗車します。1泊してゆっくり見学できるのが一番なのですが、なかなかそうも行きません。

折り返しの電車に乗車

帰りの電車も順調で、今度は銚子の一つ手前の仲ノ町駅で下車します。この駅に銚子電鉄の本社機能、そして車両工場があるので、今日はそれを見学させていただくことになっているのです。

お昼は鯖威張る弁当デラックスです

お昼はこの人数ですので、ご厚意で電車の中をお借りして、銚子電鉄名物の「鯖威張る弁当デラックス」をいただきます。この鯖威張る弁当は、お弁当の鯖ご飯の「鯖」と、経営安定を目指しての「サバイバル」をかけてこのネーミングになったようですが、鯖ご飯もおいしく、ボリュームもあって育ちざかりの子ども達も満足だったようです。

「おいしいね~」なんて言っている余裕はないくらいガツガツ食べてます

電車の中でご飯を食べるというのは、また一種独特でいいですね。

ごはんを食べ終わった子どもから、順次車庫見学。そして駅では名物の「ぬれせんべい」や記念切符の入手などに散って行きます。車庫とは言え、すぐ隣が本線ですので、踏切にはスタッフが立って見張りをします。

私も「ぬれせんべい」を3種類(濃口、薄口、甘口)買いましたが、みんなおいしいです。家に帰って家族で食べたのですが、「固くないのが良い」という評価でした。歯が悪い人も多いですからね~。

食事の後は車庫の見学
元営団丸ノ内線の1000系
デキ3もきれいに保存されています

車庫には、元営団地下鉄丸ノ内線の2000系や、電気機関車では最小(クラス?)のデキ3など貴重な車両もあり、また犬釘やトロリー線なども間近で見ることができて勉強になります。

みんなで記念撮影

最後に記念撮影。係の方のご配慮で銚子方での撮影となりました。

銚子からは再度209系に乗車。今度は少し遠回りですが成田線経由で帰ります。利根川に沿って行くルートで、途中から3年前の夏合宿で通った鹿島線との分岐もあります。

帰りは成田線経由 こちらもわりとまったり

旅も終盤に差し掛かり、お腹もいっぱいになって寝てしまう子もちらほら。これも各駅停車の旅ならではのぜいたくなのかもしれません。途中の成田駅では時間調整で20分ほど停車します。子ども達はこの時間を使ってホームの自動販売機で飲み物を仕入れたりとおもいおもいに使います。

途中の成田での長時間停車を利用して飲み物を補充

209系との2時間にわたる旅を終え、総武快速線に乗り換え。千葉始発なので空いているはず。。。という読みは見事に外れ、短い11両編成で先行列車との間合いが空いているなど悪条件が重なり大混雑。みんな最後にへとへとになって、東京解散、横浜解散となりました。

これまで鉄道子ども会で行った日帰り旅行では、1,2位を争う乗車距離だったと思います。さらに40名超という参加にもかかわらず、保護者のみなさんの助けをいただいて無事に帰ってくることができました。楽しい旅行になったと思います。みなさんありがとうございました。