夏合宿2018 群馬の旅(後編)

合宿2日目の8月5日(日)

昨日はあれだけ遊んだのに、早朝の吾妻線の列車を見に起きだした子もいて、その鉄道への愛情には頭が下がります。

もうすぐ電車来るよ!

みんなで朝食後は部屋の整理。そして荷物をまとめてロビーに集まります。

朝ごはん

ここで昨日から気になっていた、班ごとの人数確認と隊列の作り方を宿の広場を借りて訓練。あまりがちがちにするつもりはないのですが、ある程度人数があると一定の規律も必要なのかもしれません。

宿の前で記念撮影

宿を後にし、予定通りの電車に乗車します。午前中吾妻線の終点大前まで行く電車はこれが最後ということもあり、また青春18きっぷの期間ということもあって、車内には鉄道ファンの人もかなり乗っています。ここで先頭車に乗ったのですが、トイレがあるのは一番後ろの車両。子ども達が変わるがわるトイレに行くので、車両間のドアを開けたり閉めたりがはなはだしく。次回からはトイレのある車両かそばの車両に乗るべきだと強く思いました。

吾妻線車内

吾妻線は途中でダム(一時期話題になった八ッ場ダム)建設の関係で、途中から線路がつけ変わったところがあります。この部分は橋、トンネルとも高規格で乗り心地も素晴らしいのです。上級生は知っている子もいるので、下の子に教えてあげていたりしています。違う年代が一緒に活動するメリットですね。

終点の大前で折り返します。30年以上前に来た時とそんなに風景は変わらないはずなのですが、自分の記憶とは随分違っていました。帰りは同じ線を引き返します。山の中の路線なのでさぞかし絶景が!と思いがちですが、比較的谷の幅が広いためか、のんびりした風景が多い線に感じます。

大前駅での記念撮影

宿泊していた宿の横を再度かすめて、新前橋へ。そしてここでもきわどい乗り換えで両毛線に乗り換え。さらに前橋駅では、4分で駅前のバスに乗り換えるという離れ業をやってのけます。
このあたりは団体行動になれてきた子ども達&朝の訓練のたまものといえましょう。

前橋駅から中央前橋までのシャトルバスはアンティークな外装のバス。乗車時間が短くてちょっと残念でした。終点の中央前橋で記念撮影をしようとすると、バスの運転士さんがわざわ降りてきて、シャッターを押してくれました。ありがたいことです。

かっこいいシャトルバス

中央前橋からは、今日のメインイベント、上毛電鉄線に乗車します。駅は3線式の立派なターミナルで、駅舎もガラス張りのモダンなもの。ちなみにこの横に上毛電鉄の本社が入っているそうです。

中央前橋駅で バスの運転士の方に撮っていただいた一枚

車両は旧京王井の頭線の3000系を2両編成に改造したもので700系となっています。全部で8編成在籍しているようです。私達の乗車した編成で車内は俳句の短冊がたくさん下がっていました。

上毛電鉄

驚いたのが、自転車が普通に電車内に持ち込まれていること。サイクリングの輪行などではなく、普通のママチャリがそのまま電車の中に存在しています。でも考えたらこれは便利でしょうね。家から駅まで自転車で行って、電車に一緒に自転車を載せて、着いたら例えば学校まで自転車で行けば、駅前駐輪場はいらないわけで。ヨーロッパでもドイツなんかはやはり自転車が乗っていたのを思い出しました。

上毛電鉄車内で

大胡には30分弱で到着。駅そばの大胡車庫に移動します。もうお昼の1時を回っているので、あらかじめ用意をお願いしていた「車庫弁」を冷房を入れていただいた車内でいただきます。これがまたおいしいお弁当で驚きます。この車庫でのイベントがないと作ってくれないようなので、貴重ですね。

電車の中でお弁当

お昼の後はいよいよ車庫内の見学です。係の人の引率で車庫の中を見て回ります。水族館の中のような電車や、東急で昔使っていた電気機関車、さらにはこの上毛電鉄が昭和3年の開業時に新製したデハ101などを見ていきます。特にデハ101の車内は昔の状態に近いようにリニューアルされていて、本当に趣があります。

水族館電車
上毛電鉄101

電車の下回りも、いわゆる台車にブレーキシリンダーが着いているのではなく、車体にブレーキシリンダーがあり、それをロッドで伝える形態になっているなど、昭和初期の電車で一般的だった仕組みが分かって勉強になります。

車庫の中を見学

車庫内では他の団体が電車の運転体験をしていました。子ども達はさすがにやりたかったようですが、お金もかかるのでまた次の機会にしましょうとなんとかなだめた次第。上毛電鉄はいろいろな工夫で楽しませてくれています。

楽しい時間はあっという間で、時間に合わせて車庫を後にします。ここで痛恨のミス。
集合写真を撮ろうと言っていたのに、完全に忘れてました。ですので、大胡車庫での集合写真はありません。(>_<)

再び上毛電鉄に乗車し、終点の西桐生を目指します。途中赤城では東武線に接続。特急の「りょうもう」号とも少し並走しました。この辺りは東武鉄道のエリア。上毛電鉄も東武鉄道の系列会社でしたね。

西桐生駅で

西桐生に到着。レトロな駅舎を見る間もなく駅前の道をJR桐生駅に向かいます。ちょうど桐生はお祭りの日で、前日にはブルーインパルスも飛来したと新聞にでていましたから、かなり大規模なお祭りのようです。ちょっとお祭りに寄りたい気持ちを抑えて桐生駅に到着。ここで1名離脱し、一行は両毛線を小山へ。両毛線は関東平野の縁を縫うように走るため、左側には山が、右側は平地という景色が続きます。東武佐野線、東武日光線と絡みながら、小山に向かいます。

211系で小山に向かいます

小山駅での乗り換え時間が短いため、少し焦りましたがなんとか乗車。この小山でも数人離脱します。さすがの子ども達も疲れて寝るかと思いきや、みんなでクイズをやったり、鉄話に花を咲かせたりと元気です。終点の横浜までこれ一本というのはさすがに楽でした。

あまり疲れていない子ども達

2時間ほど乗車し無事に横浜に到着。迎えに来ていた保護者の方に子ども達を引き渡し終了となりました。今回は暑い中の活動でしたが、大きなトラブルなく終了できました。これはスタッフに加え、保護者の方のサポートがあってのことでした。みなさまありがとうございました。

今年宿探しで大変苦労しましたので、来年こそは早めに合宿の準備をしたいと思います。と、去年も言っていたな~と今思いだしました。  おわり